今、奨学金が返せなくて経済的に破綻する人が増えて社会問題になっているそうです。
これを聞いて古い世代の人には怒る人もいます。
「昔は学校に行けない人も多かった。もし奨学金が下りたら、それに感謝し、卒業後は一生懸命働いて返したもんだ。今の人は甘えているのではないか?」と。
それも当たっている面はあるかもしれませんが、今は違う面もあると思います。
今は終身雇用が崩れ、能力主義全盛で、負け組はいくら働いても給料が上がらないし、たえず失職の恐怖におびえています。
それは能力がないから、一生懸命さが足りないからと言われてしまえばそうかもしれないが、勝者がいるところには必ず敗者が出ます。
頑張っても結果が出ない、結果が出ないからやる気も息切れしてくる・・・そんな人間も出てくるのは仕方ないし、そういう人間はみんな自己破産しろというのは酷に思えます。
少なくとも奨学金を受ける前にもっときちんと説明することは必要でしょうね。
- 日本の奨学金は返済要で、卒業後は3%の利息が付き、本質は借金と同じだ。
- 卒業時の借入額平均は288万円。300万円近い負債を背負って社会に出ることになる。
- 返済は何十年にも及び、結婚や育児、住宅購入にも負の圧力となる。
- 終身雇用も年功序列も崩れた今、収入が伸びて安定的に返済していけるか不透明である。
- それでも本当に奨学金を借りたいか?
- 志望している学校や専攻内容はそこまでの犠牲に値し、卒業後の収入に寄与するものなのか?
…といったことです。
カードローンや消費者金融ならいよいよ返済不能となれば、債務整理という手段があります。
しかし、奨学金は親兄弟や親戚を保証人に取っていますから、迷惑がかかる可能性があります。
収入がちゃんとあり、借金がまだそんなにひどいレベルでなければ、債務整理の中の任意整理という手法でうまく解決できる可能性があります。
これは整理する相手を選べるので、保証人のついた借金を外すことが可能です。
ただ、強制力はない方法なので各債権者とうまく交渉をまとめる弁護士の力量が問われます。
関心のある人は下記サイトが参考になりますよ。
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